Photoshopの3D機能がなくなり、Adobe Substance 3Dシリーズへ。blender用アドオンもあり

Photoshopの3D機能がなくなるそうです。
Photoshop の 3D 機能 | 廃止された 3D 機能に関するよくある質問
技術的な理由から、Photoshop の 3D 機能セットは最新のオペレーティングシステムでは正確に動作しません。そのため、Photoshop 22.5 をもって、この機能を削除するプロセスを開始します。
Adobe
3Dの機能は、結構前から搭載されていました。「10年以上前にPhotoshopに導入された最初の3D機能の中核」だったとAdobeは言っています。
できることは限定的で、3D空間にアセットを読み込んでちょっといじれる…くらいのものでした。
Photoshopに3D空間があるということを知っている人がどれだけいるだろうか…というほどマイナーな機能だと個人的には思っていたので(すみません)、
なくなってしまうのは寂しいですが腑に落ちるところもあります。
そして、Adobeの3D計画としては、仕切り直しに伴い
Photoshop製品とSubstance製品が連携して、より安定したネイティブGPUAPIを使用してAdobeの全製品で最高の2Dおよび3Dの最新機能を実現
Adobe
することになったそうです。
Adobe Substance 3Dシリーズ
Substanceには、
- Substance 3D Stager (3Dシーンの作成とレンダリング)
- Substance 3D Painter (リアルタイムで3Dモデルをテクスチャリング)
- Substance 3D Sampler(実写画像から3Dマテリアルとライトを作成)
- Substance 3D Desiner (パラメトリック3Dアセットをデザイン、制御)
があります。
まとめ役(?)となるのは「Substance 3D Stager」で、後の3つは主にテクスチャを作成することができるものです。
3Dモデルをステージに乗せてジオラマ作ったり撮影したり、あれこれする…といったことがしたければ、「Substance 3D Stager」が含まれたプランを選ぶ必要があります。
ちなみに、2021.8月現在、Substance 3Dプランでのみ販売しています。Adobeコンプリートプランでは使えません。
Substance 3Dプラン
- Substance 3D Texturing(Stager以外の上記3つ)
- Substance 3D Collection(Stager含めた上記4つ)
Adobe Demensionは?
Adobeの3DツールといえばAdobe Dimensionがあります。
こちらはこちらで、モデルを読み込んだりマテリアルやテクスチャを適用したり、ライトを調整したりできます。
機能的な面では、今の所 Substance 3D Stager とほぼ同じです。
今後は3DデザインについてはSubstanceシリーズで主に展開されていくようです。
実際、Dimensionを開くと、ウェルカム画面の一番上に「Substance 3Dへようこそ」というタイトルでSubstanceへの導線が出てきました。
今後、3Dの機能はSubstanceシリーズに集約されていくかもしれませんが、Dimensionはコンプリートプランで使えるので、わざわざSubstance用のプランを契約せずともこれで充分だという場合もあると思います。
Blender用のアドオンがある
2021年7月、Blender用のプラグインが登場しました。
Blender内でSubstanceマテリアルに直接アクセスできるようになっています。
Blenderでモデリングし、Blender用のSubstance 3Dアドオンのダウンロードすると、シェーダーエディタと3Dビューに「Substance 3D」タブが表示され、ここからマテリアルの読み込みやパラメータの調整が行えます。
また、変更したパラメータをカスタムプリセットとして保存し、複製して別のバリエーションを作ることもできます。
The Substance 3D add-on for Blender is Here!
AdobeとBlenderの連携について
この他にも、モデリングしたキャラクターにボーンを当てて、簡単に動きをつけられる「mixamo」というサービスもあります。
こちらは2015年にAdobeに買収された3Dキャラクターに特化したツールなのですが、Adobeユーザーであれば誰でも利用できる上、面白い動きがたくさんあります。
Blenderの開発元は「Blender Foundation」で、
- モデリングができる多機能な3Dソフトであること
- ライセンス料が無料であること
- バージョン2.8x以降で、操作を他の一般的な3Dソフトとものと合わせたこと
などの理由で、使用されることが増えてきているようです。
Adobeには3Dを扱えるソフトはあっても、一からモデリングができるものは今のところありません。ですが、Substanceシリーズは、高度なテクスチャ作成ができる機能がかなり盛り込まれていそうです。
- 風合いや傷み具合などの絶妙に手作り感のあるテクスチャもリアルタイム作成できるSubstance 3D Painter
- 写真を読み込んでAdobe Sensei技術により高品質なマテリアル作成できるSubstance 3D Sampler
- カスタムマテリアル作成の業界標準ツールでもあるSubstance 3D Desiner
これらのテクスチャを連携できるアドオンやサービスがリリースされるというのは、今後のことを考えると嬉しいです。
まとめ
WEB制作に使用しようとしても、コンプリートプランでは使えずなかなか手が出しづらいところがあるので、同じようなことをしたければDemensionで事足りる部分もあります。
それでも、プロモーションビデオを見ると目が離せません。
今後モデリングができる Substance 3Dなんちゃら とかもでてくるのかなぁ…とか思ったりしました。
今のところはWEB制作ではblenderとThree.jsで3Dを扱う所存です。まだまだ研究途中ですが…
「blenderで出力したカメラをThree.jsで使ったアニメーション」
で一部訂正(というより追記修正)があったので、書き直しています。
参考
https://www.adobe.com/jp/creativecloud/3d-augmented-reality.html
https://tamaslog.com/adobe-dimension-substance3d-stager/